第27回福岡県吹奏楽コンクール 高校の部 感想

いやー、波乱でしたね〜。驚きました。

前回、旧名・九州厚生年金会館で県&九州大会開催時にも驚愕の結果に導き一同を阿鼻叫喚&お葬式状態に叩き込んだ、波乱好きのマモノが住んでいると評判のホールがリニューアルして新名称・ソレイユホールとなり、懸案の妙てけれんな響きもそれなりに改善されて、マモノも一掃されたかに見えたのですが、前回以上の激震が。自分も推薦結果を半泣きで書き込みました。嘘です。

ネームバリュー………

とか全然関係なかったッスね!ネームにバリューがあっても容赦なく落とされてましたやん!音程狂ってるのを大人数でごまかしてないバンドも落とされてましたやん!音程狂ってるのが丸きこえのバンドも落とされてましたけどね!あああ、あの日記の魚拓取ってたらテンプレにして一生使ってやったのに!くやしい!!

ここのホール、リニューアル以前はセンターラインから外れた席だとあり得ない角度から打楽器が飛んできてて、特に上手側だと金物系の打楽器とパイプオルガンが変に鳴りあってキンキンになりものすごく気持ち悪くなってたのですが、リニューアル後はどうだったんでしょうか。自分はそれを踏まえて影響の少ないところに座ったのですが、やっぱり打楽器は全体的に大きめに聞こえました。

以下素人感想。

小倉

課題曲Vはゲームやアニメの曲みたいッスね。自由曲は「ぅわん!」という音の収束/展開が非常に早く、この県の芸風としてそういう単音に対する表情付けがもっさり遅いなかで、かなりの新鮮かつ清冽な印象を持ちました。もともとサラッと淡泊な芸風にシャープな表情で陰影がついてるからかなり格好良く、自分はものすごく好きだったので、ひいきもあるけどこのグループ一番推しでした!このシャープな表情付けが後の団体への評価に響いたような気がするんですよね〜。

香椎

自分の銀一位評価はしっかり吹いてたここなのですが、音質として複数音を重ねたときに邪魔しあい、そもそも重ねることに対する意識付けが不足しているために炸裂し濁って聞こえる場面が多かったような。支部内にはガツーンと吹けるバンドはいくらでもいるわけで、そこから一歩抜け出すには音質・音色・音程など音に対して各自の意識の向上が欲しいところ。上の大会に進めば、出せばOKではなく、出すものの質が問われてくるのです。

北九州市

自分はここの演奏と相性が悪くて、まったく印象に残らないんだよねえ。ツレは誉めてました。あ、自由曲終盤のSaxがいい感じでした!

修猷館

課題曲、普通によかったです。自由曲は、小倉でも書いた音の収束/展開について、海で浮き輪につかまってたら波にもわんと持ち上げられ乗り越えてすとんと落ちるような表現をスピード感を出しながら付けて欲しいのに遅くてもっさもさ、ここ単独で聞いても遅く感じるのにちょっと前に表情付けの速い演奏を聞いたばかりなので余計にもっさり感じました。あの波がもっさりすると、芯を残しながら輪郭を滲ませるという表現の芯が消え、薄らぼけるだけになるような。後ろにもっとシャープに芯を保って演奏したところがあるからですね…。引っかかるとしたらそこかなあ。雰囲気はあるし、推してただけに残念です。

直方

少しマシになってた。

第一

ちょっと本当になんで落ちたかわかんないんですけどね。でも直後の自分感想では微妙評価で、前ブロックと比較して一段落ちてた感があったことは覚えているんです。いつもの第一に比べて音がでかいなあと考えたこと、シャープさはちょっと足りないと考えたこと、自由曲のPiccとFgのながーいユニゾンを聞きながら情報ならここぴたっと合わせてるよなあと考えてたことも覚えてます。あそこがぴっしーと合わせられてたら、ものすごく印象が変わったと思うのですが。うーん。本当に残念です。

小倉西

寝かけてて、ジャポニズムの頭でもういいやって思って爆睡しちゃった(ノ∀`)

城南

寝てた。「スパークやったら上がれるのかよw」って言ってる人がいましたが。クネクネさん見忘れてショック><

戸畑

とにかく音程ェ…(´;ω;`)な感じで雑だし、ダフクロという選曲がここの芸風にあってるのかは疑問でしたが、自分的好感度は高いです。こういう勢いある荒くれが演奏好きなのでw 各自が自分の音や楽譜に対してもっと誠実に向き合えば、もっといいサウンドが作れると思います。がんばって欲しいです。

城東

自分はここのIが一番好きですね。自由曲はやりすぎ感やイラッとする音もなく落ち着いて聞けました。夜明けというにはいろんなものの輪郭がシャープすぎな気がするので、重ねた音の輪郭の滲みが感じられればもっとやわらかい朝ぼらけ感がでて、剛柔硬軟のうち柔軟として、より表現の幅が広がるのではないかと。本当に、ただただやりすぎないでくれって思います。それだけ。

飯塚

自分の周囲の民間審査員は軒並み低評価で、これは行くでしょーと思った俺涙目だったんだけどw みなさんの低評価の所以たるアホでもわかる大ミスが両曲ともにあったけど、そのミス以外の部分ではうまいことやってたと思いますが。ここのホールではタブーであるひな壇置き打楽器は特に違和感なく、フロア下手に置いた鍵盤がちょっと前に出すぎてたかなーくらい?やっぱホールの響きは変わってるんですかね。自由曲は格段に表情がついて味が出てきてたし(ただし前半まで)、ダブルリードも前に出てきたし(あたりまえじゃ)、怒りの日もまともになってたし(あのやらかしには驚いたけど)、支部よりかなりよくなってました。でも演奏直後に名前の言えない例のあの人を見たら頭ひねってたんで、まだまだみたいですよw

筑紫台

ここも課題曲の頭でやらかしたわけで、どソロは見事に吹けるのになんで頭をはずすか!という感じなのですが、やっぱりそこがコンクールなんでしょうか。ここのIは「タカタッタターラー」で「ター」とちょっと長めにとってスッと前に伸びるところが味があって素敵だと思います。自由曲、俯瞰してみると構成が計算されてるなあと思うサウンドなんだけど、音の入りなど揃えるべきところを揃えられず所々綻びがあって傷になってたのは残念。Tpソロは安定、これ管が違うのか?

門司学園

中高一貫校なので吹奏楽の指導についても同じ指導者が中高二団体を担当しており、前日推薦された中学の演奏でも感じましたが、素直できれいな音と確実な技術からは丁寧に基礎練習を重ねてしっかりした演奏の土台を持っていることが伝わってきます。まあ同じ音でも中学生だとのびのびしたいい音だなと感じるものが、高校生だと葛藤のない幼い音だなと感じる面は否めないんですが、でも素直な音が活かせる曲を選べばいいわけで、モンタニャールはまさにそういう曲でいい選曲なんだけど、なんか表現がコテコテなんですよね。わざとらしい表情付けが音とも曲ともそぐわないので違和感があるっつーか、場末のスナックでチーママのケツを揉みながら歌ってるオッサンのど演歌みたいなくどさっつーか、節回しがウザい。あとリコーダーのとこの疾走感w あそこもろバロックなんだから回顧厨しんみり寂寥感乙でchange of paceな素朴&木訥パートだと思うわけで、やっぱここと自分は解釈の方向性が合わないなあと。表現についての好悪は別として、推薦ありなのかもとは思ってましたが。

中村女子

寝てた。

嘉穂

課題曲Trioで揺れたような気がしたけど。あとなんでリットいれたしw 自由曲はものすごく綺麗なところとアホみたいにダメなところが交互に来て、おおっ(゚∀゚)!ええっ(゚д゚)!?と大忙しでした。フレーズの受け渡しでのシームレス感が絶妙でため息がでるほど美しかったりするのに、音の入りで頭が揃わずガタガタしてたりで、ムラありすぎ。そういう小さい傷が減れば、もっと情緒面への訴求力が高まると思うのです。

大牟田

トスカ、終盤は歌いあげててたんだけど、そこにたどり着くまでが結構単調っつーか、もっと山あり谷あり激動があってもよかったのかなあと。良くも悪くもなんかストレートな雰囲気になっちゃっててサウンドとしてもっとけれん味というか、いやらしいところをだしてもよかったのでは。本当に自分たちらしさを見つけて貰いたいと思います。がんばれ!

東筑

自由曲は指揮もバンドも曲に対して力量不足。しかしあの10年前のケータイの着メロみたいなすごい音のハープはどこのゴミ捨て場で拾ってきたんだよ。誰かとめてやれよ。あんな音ならいらねーだろよ。まあ最後にSaxくんのスタンドプレイが見れたからいいんだけどさ。でももっとねっとりいやらしく吹かせて欲しかったです。おつかれさまでした。

精華女子

IVのファンファーレはさすがの精華さんでも攻略が難しいのかなあ、自分的にはうーんという感じ。まあ未だに正解は見つかってないんですけどね。課題曲はやっぱりSaxが出張ってて、でも演奏が進むと引っ込んで修正はしてましたが気になるところ。宇宙の音楽は壮大すぎて訳わからんのですが、終盤に突き進むにつれぐわーっと持って行かれる心躍るワクワク感がたまらないって感じ。途中S.Saxからのアンサンブル部分の音質が自分的には微妙〜。なにか狙いがあるとしたら汲み取れなかったです。目立つところだからやっぱ気になる。

結果

精華、城東、第一、大牟田、小倉、(飯塚、筑紫台、門司、嘉穂)みたいな感じで金賞かな〜

ボーダーあたりわからんわ。

あー↑これ修猷館が落ちると予想したのではなく、抜けてるだけです。修猷館を含めて金賞10校、残り銀賞と銅賞まで出すのかなあと思ってました。予想外に金賞が多くて、結果発表も前半は金賞獲得で歓喜の叫びでしたが後半になるともう喜ばなくていいだろw的な雰囲気に。そして推薦団体、1番の次に8番がコールされたときのざわめきと言ったら…。10番11番がコールされたときのマジかよっぷりと言ったら…。

審査ですが、サウンドのバランス重視、技術については慢性的なしくじり(=音程やリズム取りのずれ)には厳格、突発的アクシデントなやらかし(=ザッツ当たらない)には寛容だったのかなあと。個人技は結構みてると思います。

  • 城東、精華…別格
  • 飯塚、筑紫台、嘉穂…(サウンドのバランスの良さ+局面に光る部分があった)−通常の減点−ミスによる減点
  • 小倉、城南、中村学園女子…サウンドのバランスの良さ−通常の減点

推薦組はこんな風に分けると何となく納得できるような気がするのですが。飯塚、筑紫台、嘉穂はガコーンと減点される箇所もあったけどここは!というプラス評価される箇所もあったと思います。小倉、城南、中村学園女子は総体的になバランスが評価されてという感じなのかなあ。修猷館、第一は小倉の印象が残ってたから伸びなかった?大牟田はわかりません!

たぶん精華と城東が満点近くで僅差、そこから頭ひとつふたつ離れて団子になってるんでしょうね。同点団体で決選があって門司がアンコンに引き続き次点で落ちたという話なので(外で点数見ながらわーわー言うてたのでよく聞こえました☆彡誰か殴って黙らせろw)、ミスの目立った他団体と比較してミスの目立たなかった団体が落とされたってことは、門司のサウンド作りが評価されなかったってことだと思います。

でちゃった結果は何を言ったところで変えられないわけで、でも今もまだ結果の落としどころが見つからずにもやもやしてます。審査におかしいとか正しいとか間違いとかはなく、出た結果だけがすべてです。その結果に万人が納得するということもないのです。

だからこそ、そのときの自分たちにできることをすべて演奏に注ぎ込んでおけよ、じゃないと後悔するぞ、と思わされました。

銀賞団体

金賞と銀賞では演奏レベルが別次元だった、というのは出場した本人たちが一番理解できていると思うので、金賞団体たちがやってたのに自分たちがやってない/できてなかったことが何かを把握し、そこを補完するためにはどういう練習をしていけばよいのか、よく考えていただきたいです。「でも自分たちのサウンドを表現できたから満足ですぅ〜(^q^)」とか脳みそ沸いてる方向に考えると進歩はないですけど。やるべきことをやったうえに成り立つのが自分たちのサウンドですから。