第22回福岡県マーチングコンテスト

見に行った。今年の開場は12時くらい。小雨が降ったりやんだりの肌寒い天気で、行列する身としては開場が早まることを期待していたのだが、昨年の早め開場に対して抗議があったらしく、繰り上げ開場はなし。出場団体数は減っていたが、観客は増えていたような気がする。やはり小中高と全部のカテゴリーが一日で見られる県大会は面白い。
パンフレット400円。

以下素人感想。

中学校の部

去年と比較して選曲とコンテの難度があがっているような気がした。とくに前半出場の各校はかなり難しいことをやろうとしていたが、選曲やコンテの難度を期待値とし、それをどれだけ実現できているかを現実値とするならば、期待したほど実現できていない部分が多いため期待値と現実値の乖離が激しく、かえって完成度の低さを感じさせちゃったのかなと。
ガッツリ動けているように見えた団体が銀賞だったのは、動き面の採点基準要素のひとつだったかもしれない「マーチング的な動きや姿勢ができていること」が動き面のレベルが上がって他の要素を重視するようになったためにアドバンテージとはなりえなくなったこと、いわゆる音の良い団体が参入してきたことで音点が頭打ちになってしまったことから点が伸びなかったのかなあと。憶測ですが。動きに5点・音に5点の10点満点×審査員数という現行の採点法だと、動きより音がよいほうが点が出やすいような気がするなあ。
それから、ほとんどの団体のピッコロのピッチが酷すぎる件について。ピッコロだけ異次元のメロディーを奏でてるような団体もあってげんなり。ピッコロさん、がんばって!(←孫悟飯風に)

香月

選曲の「ウェストサイドストーリー」にあわせたミュージカルっぽい演出あり。動きの面でやれてない部分があったが個人的には好印象だった。

緑丘

あいかわらずコンテには選曲にあわせたテーマ性と独創性があり、今回の曲が樽屋の「マゼランの未知なる〜」ってことでM字や剣の形(だと思う)と見てておもしろいのだが、音は全然まったく吹けておらず曲に振り回されてる印象。ただ、期待値は非常に高いので万全に仕上げれば全国出場もできるんじゃないのかなとは思った。あとDMが回ってた。

大宰府西

悪くはないんだけど良くもないというか、なんか印象が薄いのだが、長めのTpソロの最後にかぶさってきた音が3の倍数の時にアホになったような音で、ズコーッと椅子から滑り落ちそうになったのは覚えている。

岡垣

音がいいとの前評判だったがそのとおりで、出だしの一音から違う。厚みがあって強弱がある。曲の難度は低めに設定、コンテは身の丈にあったものにした結果、現実値が高めの堅実路線なのでは。

木屋瀬

「ロシアの皇太子」でハイハイハイハイ!太鼓系がガンガン叩いてシンバルがひらひらしているマーチングっぽいスタイル。足元が非常にきれいという印象があって、ブーツカットっぽいスタイルのパンツのせいかと思ったのだが、足裁きが美しかったのかも。1番抜けと聞いて実は驚いた。

銀賞校

霧丘と志徳は賞発表のときに「えーっ!?」という声が大きかった。自分も言ってしまったひとり。春日東も含めてここらへんの優劣や金賞団体との差異がどこにあったのかは全然わからないのだが、その中から三輪が代表に。確かに三輪は音と動きに一生懸命度を感じさせ好印象ではあったかなと。

高校の部

しっかり演奏してしっかり動く、これができてないとダメで、できている組の精華・大牟田・北筑・北九州市立の牙城は崩れず、残りの席を他団体で争うといった様相。個人的には鞍手が好印象だったんだけど。
高校レベルになると素人には難しすぎていいとか悪いとかよくわからないのでバカ感想のみ。

北筑

曲も動きもイケイケだった。ドカーンと吹く曲があってるのだろうか。去年はパッとしなかったのだが今年は好印象。まあ個人的にムーアサイドマーチが好きなだけなんだけどさ。

北九州市

翼のように広がったときにフロアサイドで見学中の他団体にぶつかるんじゃないかというくらい大きな演技。

大牟田

ぐっさんのビールのCM曲は「ゲバゲバ90分のテーマ」だったのか〜とひとつお利口になった。あのピヨ〜ンと鳴る笛の係になりたいなあ。曲の繋ぎナッシングな部分がMCのないバンドみたいでかっこよかった。去年はここの演技にすごく感動したのだが、今年はそうでもなかった。

それから演技中の保護者の手拍子だけど、自分もお薦めしないなあ。音の伝達にはどうしてもラグが発生するわけで、当然客席とフロアの間にもラグがあり客席での手拍子はフロアにずれて伝わり、演奏者が演奏しづらくなる。そもそもフロア上でさえラグが発生するからわざわざメジャーがバトン振り回してるんだし。今回は我が子の演技中に保護者が手拍子を送っていたので言うなれば自爆みたいなものだったけど、もし他団体に対して演技の邪魔となる可能性がある手拍子を行ったとしたら、たとえ好演に対する好意的な手拍子だったとしても演奏妨害と言われても仕方ないわけで。
やっぱり「コンテスト」なんだし、普通に考えて、コンクールやコンテストの演奏中に手拍子はするべきではないと思う。そのかわり演奏後に惜しみない拍手を送ってあげたらどうでしょう。

九産

一番の大人数団体だったが人数の多さを生かし切れていなかった部分があったかなと。たとえばバーンと広がったときに大きさを感じられなかったり。外周のコーナーリングはあいかわらず製造業のライン的な迫力があった。
金賞代表という結果に感激感動したのか、表彰式で前に出てた男子部員がオエオエえづきながら泣いてる姿がドラゴンボールのピッコロが口からタマゴを生むシーンに激似だなあと。ピッコロさん、大丈夫?(←別の意味で)

精華女子

なんか完璧じゃなかったか?精華における失敗ってどういう面で発生するんだろうという超絶の仕上がり。
DMのバトンの回転速度が他校の3倍くらい速く感じる。別に赤いジャージを着ているわけではないんだけどさ。投げるにしても高いし真上だし目をつぶっててもキャッチしそうな勢い。