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下関市立東部中学校吹奏楽部定期演奏会

演奏会

Oboeがものすごく上手いので今年度の自由曲に「寄港地」を選択したという事情通による裏話があり、ネット上のコンクール評や感想でもOboeバリうまの声が多かった中学校。そういわれると気になるわけで、隣県隣支部所属なのでこれまでコンクール等で聴く機会がなかったのだが定演があるよと事情通に教えて頂いた。こっちも月末に定演予定、チビッコは練習欠はできそうにないので一時はひとりで行こうとしていたが、中間試験前の部活休みと重なったため、じゃあチビッコも連れて行ってみようかいということに。うちのチビッコは前日に慌てて勉強したところで成績が上がるような生半可なアホじゃないのでその点は安心。いや、保護者としては安心してる場合じゃないけど。
もう一つ参戦の理由があって、この中学は顧問先生とは別にコンクール歴戦の勇者である教頭先生がおり、今年はその教頭先生が指揮してコンクールに出場、県大会でコンクール大賞・中国大会でダメ金の成績を残したのだが、実はこの教頭先生こそが自分の現役時代の顧問先生でなあ。自分の吹奏楽はこの先生がスタートであり、そのときの経験がベースとなり、たぶん今でも根っこのところに吹奏楽基準値として残ってるはずなんだけど、その後先生はどんどんキャリアを積んでいったが自分のキャリアは当時からまったく上書きできてない状態なので、差異を見つけることでどんな風に発展しているのかがわかるかなあとか、なんかそういうところを確かめたくってさ。
それと当時先生は湯浅弁護士みたいなヘアスタイルを振り乱しながら指揮してたんだけど、やっぱトシとってハゲてたりするのかなあ(なんとなく将来ハゲそうな気がしてた)、ついでにそこも確認したいよねと思いながら関門海峡を越えたのである。

1年生も参加しての冒頭パート

校長先生のお話、なぜか見に来てた市長のお話があって、開演開幕。
指揮は顧問先生。ゆったりテンポのマーチだったのは1年生に対する心遣いなのかも。

コンクールメンバーによる演奏パート

指揮は教頭先生にチェンジ。おお、先生おひさしぶりです。意外にもハゲてなくって期待を裏切られる。ちっ。<ヅラらしい…
ステージ上はカウントしたら40名弱くらい。演奏が始まってどびっくり。おい、上手いのはOboeだけじゃなくって全員が普通にまんべんなく上手いじゃねえかよ。
チビッコたちとも同じ課題曲Iは、saxがダカダカいってるところ、Hrがメロとるところ、中盤の終わりから終盤の始めの繋ぎのところは、今期いろんな学校から音飛びするレコードのようにフレーズぶつ切りだったりぎくしゃくしてたり聴いててイライラさせられたのだが、なめらか〜に展開されて、本当はこんなだったのか〜と初めて納得。
音の処理がきちんとできてる。チビッコの学校だとバサバサと毛羽立ってるふうにしか処理できてないけど、ここはメレンゲの角みたいに音が収束するというか。ダン、と音出ししたときに振幅が同じだったとしても波形が詰まってる。メリハリとキレがあるけど柔らかさが並立してる。うーん、音楽用語とか全然わかんないので稚拙な表現しかできなくて申し訳ない。キレといえばティンパニくんのキレが良かったなあ。その拍のその瞬間スイートスポットにピンポイントでブレることなくマレットがはいってる感じ。ロールもきめが細かい。チビッコ中学のティンパニくんはボワンボワンと表面なでてる場合じゃねえぞ。
「寄港地」はOboeの、こりゃレッドスネークカモーンって蛇もいうこときくわ!という見事な蛇つかいちっくなソロで始まり、繊細で色彩豊かで暖かくほんわりした空気と波光きらめく風景が目に浮かぶような木管と、包み込むようなほっこりしたまろやかな音の金管がくんずほぐれつというか。実は予習せず初めて聴いた曲なのですげーすげーいってるうちに曲が終わってしまった。失敗したなあ。
楽器の取り回しが非常にシャープ。待機中の姿勢、小節休みから演奏体勢に入る動作、ミュートの出し入れなどがきちんと揃ってるので小気味よい。持ち替えが早い。Oboeとアングレの持ち替えもクロックアップしてんのかよというくらい素早かった。こういう演奏中の姿は見る者に好印象を与える。チビッコたちにも見習ってほしい。

客演パート

客演はEupの外囿さんで「ウィルソン組曲」を引き続き教頭先生の指揮で。実は夏に行った高校の定演ですでに外囿さん演奏を体験済みだったので、え〜またかよ〜せっかくだから違う人がよかったなあと失礼なことを考えつつ臨んだのだが、ものすごく良かった!前回聴いた時より今回の方がホールの響きがよかった(と思う)せいもあるけど、バンドのほうも簡単な曲ではないはずなのにきちんと演奏やってて、そこらへんのバンドとは基礎力が違いますよ、という感じ。
ただ、しとしと雨が降ってる様子を描き出すような静かなパートで客席の小さい子がギャーギャー言いっぱなしでその声に繊細な部分が全部消されちゃって聞こえない。大人しくさせられないのなら連れ出せよ親!とは思ったのだが、こういうのがありなのが中学高校の定演なので仕方ないのかなあと。すばらしい演奏だっただけにこれだけが非常に残念だった。
この後も外囿さんは「ダニーボーイ」となんだかスペイン風味な曲(不勉強で曲名を知らず申し訳ない)を演奏してくれたのだが、この日はきらめくほどの超絶技巧の連発でなんじゃこりゃ!これがEupの音かよ!テクかよ!みたいなキレキレ演奏連発で、正直前回の高校生との共演時より本気汁がでてるというか、ソロ対バンドの真剣勝負上等!みたいなガチ演奏。想像してたよりも手応えのあるバンドだったので外囿さんもついノリノリになっちゃったとかそんな感じ?帰りにCD買おうかと思ったくらい。買わなかったけど。すんません。

ポップスその他のパート

OBが混じっての演奏あり、寸劇あり、3年生を代表して部長からの感謝のメッセージあり、歌あり手話あり、それぞれ演出にかなり凝ってて中学生とかそういうの抜きで普通に面白かった。3年生はひとりひとりスタンディングでソロ演奏してたけど、ジャジーな曲でもクラシカルな曲でもばっちり吹きこなしてみんなカッコイイ。毎日の基礎練をしっかりやってるんだろうなあ。

というわけで無理を押して来ても良かったなあと思える非常に楽しめる、質の高い演奏会だった。どうもありがとう。勉強になりました。